≪学校での事前の学習≫
・学校の近くを流れる川は、どこから、どこまで流れていくのか調べる。
・びわ湖の水と学区の川の水に何かちがいはあるのだろうか。また、びわ湖では南湖と北湖、びわ湖
 へ流れ込む地域の水では何かちがいはあるのだろうか。何かちがいがあるとすればどのようなちがい
 があるのかを予想し、自分の考えをまとめよう。
・自分たちの使っている水道水はどこからきているのか振り返る。
・水の性質調べで使うph簡易水質検査キットの使い方を学ぶ。
・身近な水についてph簡易水質検査キットで調べ、酸性、中性、アルカリ性に分けられることを知る。
学校の近くの河川水のph簡易水質検査 身近な水溶液は何か調べよう 
   
1.ph簡易水質検査キットの使い方を学習し、
  比色表を使って身近な河川の水のphを測定
  する。
1.水の性質は3種類に分けられることを知る。
2.身近な水溶液を使って、酸性・中性・アルカリ
  性について知る。
3.びわ湖の水は何性になるか予想する。

≪フローティングスクールでの学習≫ 【1日目】
「水のにごりの原因調べ」に使用する水を採る   「湖の子」の夕べ
 
1.採水方法(プランクトンネットの使い方)を全体
  で聞く。
2.採水を各班の代表が行う。
(ろ過前とろ過後の
  水の違いを明確にするため、プランクトンネット
  で濃縮した水をとる。)  
1.自校の環境学習の取り組みや、2日目の
  環境学習の課題や予想を交流する。
2.事前に学校で調べてきた河川水のphパッ
  クテス トの結果について発表する。

  【2日目】 びわ湖環境学習  (8:30〜10:50  35分ずつ3ローテーション)
@−1 水のph簡易水質検査(3階甲板)  @−2 水のph簡易水質検査(3階甲板)
1.びわ湖の水と各校持ち込み3か所の計
  6か所の水について、ph簡易水質検査を
  行い、どのようなちがいがあるか調べ
  る。
2.同じびわ湖の水でも違いがあることを
  確認する。
1.(演示実験)2日間の船内生活で出た生活
  排水(薄めたオレンジジュース、朝食の薄め
  たお味噌汁、薄めた洗剤溶液、歯磨き粉を
  水に溶かしたもの)についてph簡易水質検査
  を行い予想と比べる。
2.びわ湖の生き物の多くはph値が中性付近で
  ないと生きていけないことを知る。
3.乗船中に出た生活排水の処理の仕方につい
  て知る。
A−1 水のにごりの原因調べ(2階学習室) A−2 水の性質調べ(2階学習室)
 

1.にごりの原因物質をスポイトで採り、
  顕微鏡で観察する。
2.にごりの主な原因がプランクトンで
  あることを確認する。
3.ろ液は透明な水になったが、何か溶け
  込んでいないのか考える。

1.ネットにたまったにごりの原因を顕微鏡で
  観察する。
2.(演示実験)スライドガラスに一滴オレンジ
  ジュース(強い酸性)や薄めた洗剤溶液
  (強いアルカリ性)を落とし、動物プランク
  トンの動きにすぐに変化が現れることを
  確認する。
3.水の性質(酸性・中性・アルカリ性)が
  生きものの生命と大きく関係する事を
  確認する。
学習のまとめ
 
1.実験して各自がわかったこと、感じたこと
  考えたことを学習のまとめで交流する。
2.これから調べてみたいことや不思議に
  思ったことをまとめる。
3.全体で交流し、事後の学習課題の見通し
  をもつ。
1.平成25年度までのph値を表したグラフを
  見ながら、ph値の変化について考える。
2.平成21年度以後のph値の変化
  (上昇傾向)について知る。
3.船内生活で出た排水と自宅、学校で出る
  生活排水について振り返る。
 【指導上の留意点】
・限られた時間内で子どもたちなりに水質の違いをとらえることができるように、水質を調査する
 一つの指標として水のphの性質を事前に学習し、地元の川の水質を調査しておくなど、知識面と
 ともに技能面の事前学習が大切である。
・(phについては未習の学習内容なので)振り返ることはできたがフローティングスクールの乗船中の
 学習と帰校後の事後学習をつなげる意識を持たせることは難しい。
・phパックテストは製造メーカーや型番により測定域や指示色、比色表が異なる。児童の理解に
 混乱を生じさせないよう、事前学習で使用するパックテストとフローティングスクールで使用する
 パックテストをまとめて購入しておき、種類を統一するよう学校間で連絡調整しておく。

[学習のまとめカード]
《学習のまとめで出された児童の感想、意見》

・琵琶湖の生き物の大部分は中性〜弱いアルカリ性の水じゃないと生きられないとわかりました。
 一部の生き物は少し酸性の水でも生きられると聞いて驚きました。
・プランクトンウォッチングでは洗剤を入れました。すると入れる前は大きく動いていたプランクトンが
 小さい動きになりました。プランクトンは少しの水の汚れでも苦しくなるんだなぁと私は思いました。
・琵琶湖にはたくさんの水があり、phが場所によって違うのに驚きました。同じ琵琶湖なのになぜ
 phが違うのか疑問に思いました。
・琵琶湖の水はph7〜8だったので、魚が住みやすい水なんだなぁと思いました。この魚が住み
 やすい環境をずっと守っていきたいと思いました。

 
≪事後の学習≫
・びわ湖のプランクトンについて(種類・生態・富栄養化)
・びわ湖の水と人々の生活について(水の利用・食物連鎖)
・びわ湖を守るために自分ができることを考える            から選択して発展学習を行う。
・生活排水など様々な水についてphパックテストを行い、水の性質と日頃の生活をまとめる。
・ph簡易水質検査キットで発見したびわ湖の汚れについて興味を持ち、人々の生活とびわ湖の
 環境を関連付けて調べる。
・プランクトンウォッチングで見つけたプランクトンと、phの変化に対しての様子を観察したことを
 受けて、びわ湖のプランクトンとその生態について調べる。
・学校の他学年の友だちや地域の方々に学習したことを発表しよう。(情報発信しよう。)
 【指導者の声】
・事前に簡易水質検査を各校で行っていたので、混乱なくスムーズに取り組めた。やり方を知ることで、
 2日目の水調べでは主体的に活動に取り組むことができた。
・簡易水質検査キットを使用することで、水の性質を調べる「ものさし」があるということを児童が知り、
 「じゃあ○○はどうなるんやろう?」「○○は△△かもしれへんな」と意欲的な発言がたくさん聞こえた。
 色の変化があり、わかりやすく大変興味深く学習に取り組めた。
・ある児童が学習のまとめの中で、「琵琶湖に流れ込む川の水のphはアルカリ性の場合もあった
 のに琵琶湖の水は中性近くになる。これはなぜなのか?」と書いていた。事前の学習がなければ、
 このような疑問を持つ児童は出てこなかったと推測する。このあたりから、環境を守るために自分
 たちがどのような意識を持ち、どのように行動すべきか具体的に理解できていくのだろう。

課題を明確にし、事前・事後をふくめた探究的な学習のあり方 
〜ph簡易水質検査キットによる水調べを通して〜
乗船中に学んだことを新聞にして発表する ph簡易水質検査の結果をまとめたもの
【研究テーマ】 
【航海の特色】
 「びわ湖や川の水の実態を知る」ために従来からびわ湖環境学習として取り組まれているプランクトンウォッチング、「湖の子」水調べとph簡易水質検査キットについてつながりを持たせながら、水の性質について関心を高める展開を工夫した。
 

【学習展開】


520−0047 大津市浜大津5丁目1−7
  びわ湖フローティングスクール  
077−524−8225  FAX 077−524−8226